銭湯は健康に欠かせない空気
マイナスイオンがふんだんに漂う宝庫だ。

監修 山野井 昇(東京大学医学部)

家庭の風呂より断然快適な銭湯。その「なぜ」については、これまで明らかにされることがありませんでした。ところが最近、医学実験でその秘密が解明されたのです。銭湯の空気中にたくさん漂うマイナスイオン、じつはこれこそが「快適」の素なのです。このマイナスイオンとは、水が飛散するときに空気中に発生するもので、これが多い場所では人間は深くリラックスすることができます。すなわちマイナスイオンは、ストレス漬けの心と体を解き放つ特効薬なのです。では、家庭の風呂ではなぜいけないのでしょうか。もちろん家庭でもマイナスイオンは発生しますが、浴室の空間が狭いためにすぐマイナスイオンが減少してしまいます。マイナスイオンには、豊富な水源と豊富な空気の層が必要です。だから大きな空間があり、絶えず空気の入れ替えが行われている銭湯こそ、健康に最適の場だと言えるのです。これが確認されたことによって、銭湯の利用価値はますます高まりました。
滝や噴水の近くはマイナスイオンがたくさん発生する。この原理を発見したフィリップ・レナード博士にちなみ、これをレナード効果と呼んでいる。銭湯の浴室空間付近では、噴水の近く並みにマイナスイオンが大量発生していることがわかった。
プラスイオンとは不快を感じる空気で、タバコの煙や大気の汚染、大量の砂ぼこり、電子レンジや冷蔵庫から出る電磁波、化学繊維などがその発生源となっている。良い空気の入れ替えを行わないとその量はどんどん増え、私たちの体内のイオンバランスも崩れてしまう。

マイナスイオンの効果(山野井先生によって行われた医学実験より)

1.一般に入浴によって最高血圧は低下しますが、銭湯の浴室の空気に触れるとわずかにシャワーを浴びただけでも血圧が低下することがわかりました。これは、マイナスイオンに副交感神経を優位にする働きがあるからです。

2.マイナスイオンの満ちた浴室内では、リラックスし快適さを感じる脳波であるα波が大量に出ます。しかも興味深いのは、より深く心の底からリラックスするθ波にちかいα波が非常にたくさん出ることです。

マイナスイオンの多い場所
渓流 銭湯

イオンが体に及ぼす影響
マイナスイオンの多い空気
  免疫力向上
  精神安定
  体の機能向上
  老廃物の排出
  呼吸器の機能向上
  疲労感の軽減など

●プラスイオンの多い空気
  めまいと吐き気
  頭痛と肩凝り
  イライラ・不眠・動脈硬化・ガン
  ぜんそく・アレルギー症
  痴呆症・老化など

(東京都公衆浴場業環境衛生同業組合発行1010より)